第57回「全国保健師活動研究集会」報告

第57回全国保健師活動研究集会が2月8~9日横浜で開催されました。
集会目的は「誰一人とり残さず健康を守る公衆衛生の活動の一層の充実、前進のために、学習・交流する」(林恵子運営委員長)ことです。
基調講演は「自治体の公衆衛生・保健対策をどう充実させるか」(近藤克典・千葉大学予防医学センター)、シンポジウムはテーマ「防災への対応は保健師活動の重要な課題」、記念公演は「人権侵害の歴史を学び(優生保護法裁判、障碍者権利条約)保健師活動の原点を考える」(藤井克徳・きょうされん理事長)で、実践講座5つと基礎講座3つの集会内容です。
社会医学研究センターからは、実践講座第3「成人保健の取り組みを見直す」(服部真理事・城北病院医師)と基礎講座第2「職場の健康問題からだとこころのとりくみを学ぶ」(佐々木昭三理事・労働総研理事)が講師・助言者として参加しました。
服部理事の講義は、第3次健康日本21と特定健診・特定保健指導の効果と真の健康社会を柱に話され、グループタイムで自己紹介・参加動機、感想・意見、取り組みたいことなど活発に交流がされました。
佐々木理事は、心身の健康障害になる過重労働とハラスメントをどう規制し予防するかを職場の労働安全衛生活動と労働組組合の活動強化を柱に話しました。資料で「労働と医学」160号掲載の「いのちと健康を守る労働安全衛生と労働時間短縮の意義、国際労働基準の活用」も紹介し、グループディスカッション(自己紹介と参加動機、職場の現状と課題、とりくみ)で討論と交流を深めました。
昨年の第56回集会は、1月にPHNブックレット24(萌文社ほうぶんしゃ)全国保健師活動研究会編として、「ポストコロナと公衆衛生 健康対策と保健師活動の課題」としてまとめられて刊行されています。ここでは服部理事は「中高年世代の健康問題を考える」を佐々木理事は「働く人たちの健康問題を考える」をまとめています。(佐々木)