法人紹介

代表理事挨拶

代表理事 天笠 崇

 戦後初期の労働組合のナショナルセンターである全日本産業別労働組合会議(以下、産別会議とします。)が1958年に解散し、産別会館および別館のあった港区新橋の土地に「平和と労働会館」と「芝病院」が建設されました。1978年に「芝病院」の112坪の土地は、産別記念会と全日本民医連との協議を経て東京民医連に寄付され、それを基本財産として当法人の前身である財団法人・東京社会医学研究センターが設立されました。

 「平和と労働会館」はその後文京区湯島に移転し、現在の「平和と労働センター・全労連会館」となり、「芝病院」は2014年より「芝診療所」となりましたが現在も全日本民医連でも有数の健診センターとして現地で医療活動を展開しています。

 当センター(の前身)は、長らく2つの課題、すなわち、日本の労働者階級のいのちと健康を守る闘いに資する全国的な活動拠点として発展する課題(以下、社会医学研究と実装の課題とします。)と、社医研会館を建設する課題について模索してまいりました。

 全国的な活動拠点とする課題については公益法人制度改革関連三法が2008年12月に施行されたことを契機に、東京都内に活動範囲が限定される東京都の認可法人から内閣総理大臣に認定され全国的な活動を展開できる法人への転換を図り、2013年12月の公益法人等認定委員会による内閣総理大臣への答申を経て、2014年4月に新たに「公益財団法人社会医学研究センター」を設立することができました。

 社医研会館を建設する課題については、港区新橋の土地・建物を南葛勤医協に売却し、それを原資に旧病体生理研究所Ⅲ期棟(注)を購入し、新たに現在の社医研会館として開設することがかない、2016年8月11日に、産別会議解散時の事務局長であった故杉浦正雄氏を初め、35名の関係団体の代表者と当センター理事や職員等15名による「社医研会館開設記念祝賀会」を執り行うことができました。

 私は、2016年7月より、前東京民医連事務局次長の齋藤裕幸氏とともに代表理事を務めてまいりました。社医研会館建設の課題は現在、社医研会館を維持・発展させる課題となっております。社会医学研究と実装の課題は、当センターの理事や職員等だけでは荷が重く、賛助会員をはじめ、学者・専門家・社会活動家等さまざまな方々のお力添えを必要としております。引き続き、ご支援とご指導を賜りながら、先達が次から次へと引き継いできたバトンと志を、しっかりと次の担い手に渡せるよう努めて参る所存です。

2022年7月31日記

(注)旧病体生理研究所Ⅲ期棟の土地は、病体生理研究所を設立した秋元寿恵夫(あきもと すえお)先生が1966年に設立した衛生検査技師学校の跡地です。秋元先生はご存じの通り、第二次世界大戦の最中、大日本帝国陸軍が満州国に作った関東軍防疫給水部本部、いわゆる731部隊の幹部研究者としては唯一反省を公に表明した方です。現在の社医研会館の敷地にはこの「衛生検査技師学校」を記念する石碑があり、病体生理研究所との土地・建物の売買契約の特約事項として、この石碑を将来にわたって保存することがうたわれています。

事業概要

公益目的事業

労働と生活、健康に関する調査・研究・相談及び啓発事業

  1. 講座・シンポジウム開催事業
  2. ア)講座・シンポジウムの開催
    労働・社会的因子に関連した疾患や健康障害などに関わる講座・シンポジウムなどを研究者、医師、労働安全衛生従事者など各分野の専門知識を有する者を講師に開催しています。
    イ)衛生推進者養成講習会の開催
    「衛生推進者登録講習機関」として「衛生推進者講習」を開催しています。
    ウ)定例研究会の開催
    月例で労働・社会的因子に関連した疾患や健康障害に関する問題についての研究会を開催しています。
    エ)学習会等への講師派遣
    全国各地で開催される労働・社会的因子に関連した疾患や健康障害などに関わる講演会、学習会に講師を派遣しています。
  3. 統計・資料収集事業
  4. ア)季刊誌「労働と医学」の定期発行
    年4回、季刊誌「労働と医学」を発行しています。
    イ)月刊誌「ニュース働くものの健康」の定期発行
    年12回、「ニュース働くものの健康」を発行しています。
  5. 相談・助言事業
  6. ア)相談活動
    労働安全衛生や健康問題について専門知識を有する者が適切に関与した相談・助言を実施しています。
    イ)過労死防止ドクターズネット
    過労死裁判のサポートとして「医師意見書記載等の相談の仲介」を行う「ドクターズネット」事業を行っています。

収益事業

  1. 土地建物賃貸事業
    東京都板橋区の「社医研会館」で賃貸事業を実施しています。
  2. 書籍販売事業
    「労働安全衛生入門シリーズ」(かもがわ出版)全8巻を販売普及しています。
  3. 調査研究事業
    現在、「建設労働者の4万件の健診結果分析」を実施しています。

資料

決算公告

事業報告等

2022年度 事業報告 貸借対照表 正味財産増減計算書 財産目録
2021年度 事業報告 貸借対照表 正味財産増減計算書 財産目録
2020年度 事業報告 貸借対照表 正味財産増減計算書 財産目録
2019年度 事業報告 貸借対照表 正味財産増減計算書 財産目録
2018年度 事業報告 貸借対照表 正味財産増減計算書 財産目録
2017年度 事業報告 貸借対照表 正味財産増減計算書 財産目録

事業計画書等

2022年度 収支予算書
2021年度 事業計画書 収支予算書
2020年度 事業計画書 収支予算書
2019年度 事業計画書 収支予算書
2018年度 事業計画書 収支予算書
2017年度 事業計画書

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